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第3回:「シーフイ堂の薬膳コラム」月経痛におすすめ!薬膳茶3種

生理痛・PMS

こんにちは。中医薬膳師のユキです。
今回はリクエストにあった月経痛をテーマに、予防法やおすすめの薬膳茶を紹介していきます。

かかりつけ婦人科のススメ

まずはじめに、月経痛には子宮や卵巣の病気に伴って起こるもの( 器質性月経困難症)と特に病気が見つからないものの痛みが発生するもの( 機能性月経困難症)があります。

器質性月経困難症チェックリスト
周期が24日未満で、1ヶ月に2回生理がくることもある。
周期が39日以上。
3ヶ月以上生理がこない。
月経量が少ない。3日で生理が終わる。
月経量が多い。8日以上生理が続く。
生理痛がひどく毎回痛み止めを飲む。

機能性月経困難症の場合は身体の成長や生活習慣の改善などで和らぐことがありますが、器質性月経困難症を放置していると 不妊になってしまう可能性があるので見過ごすのは危険です。

20代前半の婦人科検診率は10%ほどとすごく少ないそうです。婦人科系の病気は健康診断だけでは検査できないものもあるので、1年に1度くらいの頻度でも、定期的に婦人科に行く習慣をつけて身体を見直してみてはいかがでしょうか。

ちなみに私も去年、生理不順が続いたので婦人科に通ってホルモン治療を受けました。当時は中国にいたのですが、西洋医学系のお医者さんであるにも関わらず、中医学チックなアドバイスもいただきました。古代中医学をもとにしている薬膳と現代医療がどちらも取り入れられる現代は恵まれているな〜と思います。

中医学からみる月経痛の原因

さて、これから話していくのは病気が原因ではない月経痛についてです。

人それぞれ体質や過ごしている環境が違うので月経痛の原因も様々ですが、今回はよくある3つの原因をご紹介します。

① 冷え ②気血の滞り ③気血の不足

① 冷え

女性に冷えは大敵!とよく言いますよね。中医学では身体を冷やして不調をもたらすものを寒邪と呼ぶのですが、この寒邪は冷たいものを食べたり、寒い場所に長時間いたりして身体を冷やすことで身体に侵入してきます。

寒邪はと関係があります。腎は 各臓器を温める働きや、 身体の発育・生殖に携わっているので、その働きが低下すると身体全体の機能低下はもちろん、性機能が弱まり子宮の働きも弱まってしまいます。月経は子宮を収縮させて不要になった内膜を経血とともに排出する現象ですが、子宮の働きが弱いとそれがうまくできず月経が長引いたり痛みが発生してしまいます。

身体を温めるためにオススメの薬膳茶

【材料】

  • なつめ 1個/人
  • 生姜 スライス2枚
  • 紅茶の茶葉 3g
  • 黒砂糖 適量

作り方

1. 生姜の皮を剥き、千切りにする
2. なつめの種を取り6等分くらいに切る
3. お湯を沸かし、沸騰したら生姜となつめを湯の中に入れる
4. 5分ほど煎じたら火を止めて、煎じた湯で紅茶を淹れる
5. 黒糖をお好みで入れたら完成

解説

【なつめ】
世界三大美女の1人、楊貴妃が愛したと言われるなつめ。「 1日3粒食べると老いることはない」という言葉も有名です。
あんこのような優しい甘さでお茶やお料理に使えるのはもちろん、そのままパクッと食べられる手軽さが魅力です。はたらきとしては、 胃腸の調子を整え、気力を補う効能があります。しかしながら糖分が多い食材ですし、食物繊維が多いため便秘に効く反面、食べすぎるとお腹が張ることもあるので食べる量には注意が必要です。
【生姜(生)】
夏は薬味として、冬はスパイス代わりに、1年中用意しているご家庭も多いと思います。
生薬としては 胃腸を温めるほか、身体に侵入した 冷えを散らして撃退する門番のような存在です。生姜の‘姜‘という文字には百の邪気を防ぐ意味が込められています。特に冬のカゼにはこれが最適。頼もしい台所の薬です。
【黒砂糖】
砂糖にはたくさんの種類がありますが、冷えには 内臓を温めて痛みを緩和し、血流を促進するはたらきがある黒砂糖がオススメです。以前中国で知り合いの女性が「生理中なのよ〜」と大きめの黒砂糖の塊を丸々ポットに入れて飲んでいたり、大量の黒砂糖で卵を煮て食べているのを目にしたことがあり、中国人の黒砂糖への信頼度がうかがえました。
【紅茶】

チャノキの葉を加工したものを茶葉と言い、その種類は緑茶・黄茶・白茶・青茶(烏龍茶)・紅茶・黒茶とざっくり6つに分けられます。 解毒作用や利尿作用が共通する効能ですが、 発酵度数の低い緑茶や黄茶、白茶は身体の熱を冷まし、発酵度数の高い紅茶と黒茶は身体を温める性質に分かれます。青茶(烏龍茶)は発酵度数が30%から70%まで幅広いので種類によって違います。今回はスーパーでも手に入れやすい紅茶を選びました。

② 気血の不足

中医学でいう「血」は西洋医学の「血液」としての意味に加えて「 人体を構成し生命活動を維持する赤い液体」と捉えられています。

そして「気」は目には見えない生命活動のエネルギーです。よく日常で「元気」という言葉を使いますが、実は中医学ではそれも気の一種です。気は血と共に血管を流れ人体に営養を与えています。

ですから、 女性は毎月月経で出血することで、エネルギー源である気血を大量に失っているわけです。中医学には「不栄則痛」、すなわち「栄養が不足すると痛む」という言葉があります。意識的に気血を補わなければ月経痛のほかにも腰痛を引き起こしたり、疲れやすくなったり顔色が悪くなってしまいます。

気血を補う薬膳茶

【材料】

  • 龍眼肉 10g
  • 茉莉花 小さじ1杯
  • 蜂蜜 お好み

作り方

1, 龍眼肉を水から煎じる
2, 茶器に茉莉花と蜂蜜を入れ、龍眼を煎じた湯で淹れる

解説

【龍眼肉 リュウガン】
龍眼は台湾原産のフルーツ「龍眼」を乾燥させたものです。
血を補い、身体の各器官を滋養して生理活動を維持し、精神を安定させる効能があります。ただし、身体に熱を溜めやすいので食べ過ぎはよくありません。1日10個以下が目安です。ライチがギュッと小さくなったような見た目で、効能も似ているので龍眼肉が手に入りにくい時はライチで代用ができます。
【茉莉花】
ジャスミンの花です。華やかな香りと美しい見た目で 気分を落ち着かせ気の流れを順調にして下痢や腹痛を改善します。ジャスミンティーとして売られているものは緑茶や烏龍茶をジャスミンの花と揉み込んで香りをつけたものですが、今回は月経中を想定しているので解熱作用のある茶葉ではなく、花だけを使用しています。夏や身体が火照っている時にはこのレシピをジャスミンティーで作るとスッキリした味わいで美味しいと思います。
【蜂蜜】
飲み物にも、トーストにも、お料理の隠し味にも使える万能食材の蜂蜜ですが、効能も素晴らしいんです。 肺や腸を潤して皮膚の乾燥や便秘予防に効果的ですし、吸収されるのが早いのでエネルギー補給にもってこいな食材です。

③ 気血の滞り

血が滞っている状態のことを、中医学用語では血淤(けつお)と言います。
血淤は 気(生命活動のエネルギー源)の不足によって血流を促進する力が弱まることや、寒さや湿気で 身体が冷えて血流の流れが悪くなることで起こると考えられています。「不通則痛」という言葉がありますが、これは「道が塞がることで痛みが発生する」という意味です。月経痛の場合は特に 子宮付近の血流が停滞していることで痛みが発生している状態です。

気血を巡らせる薬膳茶

【材料】

  • 紅花 大さじ1杯
  • 玫瑰花 3つ
  • 紅茶の茶葉 3g

作り方

1. 全ての材料をポットに入れる
2. 熱湯を注ぎ2分ほど蒸らしてから飲む

解説

【紅花 こうか】
血液の流れを促進し、瘀血を改善する効能があります。真っ赤な見た目ですが、お湯の色は鮮やかな黄色なのがおもしろいお花です。血液の流れが良くなりすぎると流産を引き起こす恐れがあるので、妊娠中の方は使用を控えてください。
【玫瑰花 まいかいか】
名前を聞き慣れないと、「マイカイカ?カタツムリの仲間?」と思ってしまうかもしれませんが、これはバラ科の花です。茉莉花と同じく華やかな香りと美しい見た目が魅力です。 滞った気を巡らせてイライラや便秘を解消するほか、 美容効果があるとも言われているのでMuKu読者さんにオススメ。個人的にも愛飲している食薬の1つで、今回のレシピでは紅花に存在感が負けないように3つ使用しましたが、私は毎日お湯に玫瑰花1つだけを入れて飲んでいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回月経痛の原因としてご紹介した①冷え②気血の不足③気血の滞りは、月経中でなくても毎日を健康に過ごすために常に気にかけるべきポイントでもありますので、性別や年齢関わらず、全ての方に薬膳茶を楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

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